マクドナルドとケンタッキーの商戦、またまた新章突入！
もし低レベルな商戦が、こっそり忍び込んだり、ネット回線を切ったり、会社の印鑑を奪ったり、相手の金運アップの木を枯らしたりすることだと言うなら、ハイレベルな商戦は、まるで憧れの相手に片思いしているかのように振る舞うこと。
そして今回、
マクドナルドはたった1枚のポスターで、見事にケンタッキーの話題を奪い去ったのです。
最近、多くのネットユーザーから、街中でこんなポスターを見かけると、一瞬戸惑うという声が上がっています。
出典：小紅書@Je.
一目見ると、これはケンタッキーのポスターかと思うでしょう。二度見すると、なぜポスターにマクドナルドのロゴがあるんだ？
マクドナルドとケンタッキーがコラボするのかと思った瞬間、もう一度よく見ると、
ポスターに書かれているのはKFCではなく、CFC。
人々がスマホばかり見て、広告を無視する時代に、マクドナルドのこの、思わず二度見してしまうポスターは、まさに大勝利。ネットユーザーが言うように「通り過ぎても、わざわざ戻って見たくなる」というのが、最高の評価でしょう。
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マクドナルドの CFC キャンペーンにツッコミ殺到？
「無籠好鶏（ムロンハオジー）」が物議を醸す！
多くの人が「CFCって何？」と疑問に思っているはず。マクドナルドは一体何を発売するつもりなんだ？
実は、
CFCとは、Cage Free Chicken の略。マクドナルドの翻訳は「無籠好鶏（ムロンハオジー）」で、文字通りの意味は、鶏小屋で飼育されていない鶏のこと。
一般的に、飼育過程で鶏の活動範囲が広いほど、肉質は引き締まり、より美味しく、栄養価も高くなると考えられています。よく言われる「地鶏」のメリットはまさにここにあります。
しかし、CFCは厳密に言うと放し飼いの地鶏ではなく、従来のケージ飼育とは異なる新しいケージ飼育の形態です。
関連資料によると、この方式では、ケージ内の空間を拡大し（鶏1羽あたり少なくとも750cm²が必要）、止まり木、産卵箱、暖房エリアなどの設備を提供し、鶏がつついたり、砂浴びをしたり、産卵したりするなどの自然な行動を許可する必要があります。
言い換えれば、これは鶏を窮屈な共同住宅から、広々としたマンションに引っ越させるようなものです。
このような飼育方法は、一方ではより
動物保護の人道的な精神に合致し、他方では、放し飼いと比較してコストを削減することもでき、社会的利益と経済的利益を兼ね備えているため、現在多くの国で支持されています
。
マクドナルドは、マクドナルド中国は30年以上も前から、ケージフリー飼育の白羽鶏を使用していると述べています。「無籠好鶏（ムロンハオジー）」は、より広い空間で自由に動き回り、食事をし、休息することで、より良い動物福祉と鶏肉の品質をもたらします。
つまり、
今回のマクドナルドの大規模なCFCキャンペーンは、製品の品質を消費者にアピールし、ブランドの評判を高めるためのものです。
しかし、明らかに、現在ネットユーザーの関心はズレています。
例えば、多くの広東のネットユーザーは困惑した表情で、「広東語では、『無籠好鶏（ムロンハオジー）』は『鶏小屋に良い鶏はいない』と解釈できる。これは本当にマクドナルドの自虐ネタではないのか？」と言っています。
また、「『散歩鶏』と訳す方が正確だ」と考えるネットユーザーもいます。
もちろん、多くの人の目には、マクドナルドのこの動きはケンタッキーを狙ったもので、画面越しにも商戦の匂いが漂ってきます。
2
「顔面フルボッコ」か
それとも「自業自得」か？
今回のネットユーザーは、本当に仲違いをさせようとしているわけではないかもしれません。
マクドナルドはまだ若すぎる。隠し事ができない年頃。ケンタッキーに「顔面フルボッコ」したいという小さな魂胆は、すでに丸見えです。
ポスターのCFCのフォントを見てください。デザイナーがケンタッキーのロゴを参考にしたと言わざるを得ないでしょう？そうでなければ、なぜこんなに多くの人がブランドを間違えるのでしょうか？
出典：小紅書@一只大福噜
さらに、マクドナルドのオフライン広告は、すでにケンタッキーの目の前にまで進出しています。ケンタッキーおじさんの顔写真が、マクドナルドのポスターに映り込んでいるのを見たケンタッキーは、きっと文句を言いながら殴りたくなっているでしょう。
出典：小紅書@Li-Maple
マクドナルドはまた、ケージフリー鶏をポスターの前で自慢げに歩き回らせています。この顔面フルボッコの商戦は、故意でなくても、意図的なものです。
出典：マクドナルド公式Weibo
さらに、キャンペーンを宣伝するために、
マクドナルドはCFCを使って、無料でおいしいクリスピーチキンがもらえるキャンペーンを開始しました
。適当に書き換えたり、小道具を持ってきたり、自分で書いたりなど、どんな形の「CFC」でもOKです。
出典：マクドナルド公式Weibo
昨年のマクドナルドの「ヘラでハンバーガーと交換」キャンペーンの盛り上がりを思い出すと、
マクドナルドファンは、このようなお得なキャンペーンに全く抵抗力がないことがわかります。
予想されるように、
今年マクドナルドは「CFC」によって、新たなソーシャル旋風を巻き起こすでしょう
。
そして、今回のマクドナルドのクーポン配布開始時間は2月20日～22日と非常に興味深いです。なぜなら、2月20日はちょうど木曜日だからです。これは、ケンタッキーの「狂った木曜日」から客を奪おうとしていると疑わざるを得ません。
キャンペーンの予告後、若者の参加意欲はすでに高まっています。
バス停のポスターの写真を撮った人、CFC（会社の金融顧問）の資格証を取り出す人、ケンタッキーを持ってマクドナルドにタダ飯を食いに行くと言う人もいます。こんなCFCもアリですよね？
マクドナルドファンがマクドナルドに「なぜKFCの宣伝をするんだ？」と魂の叫びを上げるのも無理はありません。
3
ブランド商戦大賞、
テーマは「相思相愛の殺し合い」！
質素で飾らない商戦は、往々にしてこんなものです。『孫子の兵法』ではなく、「髪の毛を引っ張り合う兵法」を使い、目の前で小学生のように喧嘩をするのです。
商戦の結果は、往々にして死傷者は出ませんが、傍観者を笑い転げさせます。
例えば、雪王が古茗や茶百道の店先で狂ったように騒ぎ立てるストーリーは、何度も見てきたので、雪王は「街のゴロツキ」というキャラクターを確立することに成功しました。
キャプション：「ミルクティーの悪党」雪王
昨年、覇王茶姫が茶顔悦色の頭上に乗って広告を出したことも、ネットユーザーの熱狂的な大喜利と激しい議論を引き起こしました。
出典：小紅書@視覺濕
ブランド同士の相思相愛の殺し合いは、実はよくあるマーケティング戦略です。
古典的な例としては、コカ・コーラとペプシコーラが挙げられます。両者は100年以上にわたるお互いの悪口や嘲りで、ブランド価値を最大化し、今日でも世界的な巨大企業であり、win-winの関係を築いています。
今年、『哪吒2』が大ヒットした際、一部の業者はその勢いに乗じて、コカ・コーラとペプシコーラの赤と青の配色を哪吒と敖丙になぞらえた「魔童混元セット」という飲食料を発売しました。このCPが大衆の心の中でいかに大きな存在であるかがわかります。
出典：小紅書
そして、マクドナルドとケンタッキーという宿敵もまた、別の相思相愛の殺し合いの典型例です。
どちらが最初に手を出したのかは、今となっては知る由もありません。なぜなら、ケンタッキーも商戦を仕掛ける際には、決して容赦しないからです。
以前、マクドナルドのホットチキンウィングが、衣をつけて揚げたてを提供するという製造工程を放棄したことを覚えていますか？サクサクの鱗がもう食べられなくなったため、マクドナルドファンから大規模な不満が噴出しました。
ケンタッキーはすぐに、スパイシーチキンウィングとホットスパイシーボーンチキンの製品写真に「美味しいフライドチキンには、鱗がある」という文字を書き込み、マクドナルドを遠回しに皮肉りました。まさに「急所を突く」戦法です。
出典：ケンタッキー
マクドナルドも負けてはいません。巨大なMのマークをケンタッキーの向かいに設置し、威嚇しました。
出典：小紅書@饕鸑餮鷟
ケンタッキーは、マクドナルドの入り口に広告を出し、マクドナルドの顧客をケンタッキーに誘導しました。
出典：小紅書@貴州財経帯学保安隊長
しかし、KFCの制服を着た顧客がマクドナルドで注文した際、「KFCは仕事、マクドナルドは生活」というコメントが寄せられ、ケンタッキーは大敗を喫しました。
出典：小紅書@油麦大王丁凱楽
しかし、このような駆け引き、一歩引いては一歩進むというポーカーゲームの中で、マクドナルドとケンタッキーは互いに嘲り合い、
互いに人気とトラフィックを与え合っています
。
その過程で、双方のブランド認知度とユーザーの忠誠心は着実に高まり、ネットユーザーの大喜利やツッコミは、ブランドへの愛情表現に他なりません。
だからこそ、毎回のお互いの悪口合戦は、勝敗がはっきりしているように見えても、本当の敗者はいないのです。
