「周秦漢唐」…中国の盛世を語る上で欠かせない王朝たち。しかし、隋王朝の存在を忘れてはいませんか？悪政のイメージが強い隋ですが、実は南北朝時代を終わらせ、唐王朝の繁栄の礎を築いた重要な王朝なのです。
秦と隋は、どちらも短命王朝でしたが、歴史的な大統一を成し遂げました。隋は、制度面でも後世に大きな影響を与え、唐の繁栄を支えたと言えるでしょう。李淵や李世民の功績は内乱の鎮圧に過ぎず、真に南北を統一したのは隋の煬帝だったのです。そして、隋は今も使われている4つの偉大な建造物を後世に残しました！
唐の長安城は、実は隋が建設したものを改名したものです。隋の文帝は、老朽化した漢の長安城に代わる新たな都を建設するため、当時の最高の建築家である宇文愷を総設計士に任命し、わずか9ヶ月で完成させました。隋は洛陽も建設し、東西に呼応させることで、国力の強盛を示しました。
隋煬帝は、自身の遊興のために大運河を建設しましたが、結果的に南北の経済・文化交流を促進し、沿岸都市の発展を促しました。この壮大なプロジェクトは、後世に大きな恩恵をもたらしたと言えるでしょう。
大運河沿岸には、食糧を輸送・貯蔵するための多くの穀倉が建設されました。穀倉の建設は、湿度や運河へのアクセスなど、多くの課題を克服する必要があり、非常に複雑なプロジェクトでした。考古学的調査では、隋が建設した巨大な穀倉が発見されており、北宋時代には50万斤の穀物が貯蔵されていたことがわかっています。隋は、後世の王朝のために大きな貢献をしたのです。
馳道は秦の時代に始まりましたが、隋の煬帝は陝西省楡林から北京まで続く全長3000里の新たな馳道を建設しました。これにより、北方の交通が改善され、後の高句麗遠征の準備にも貢献しました。
隋煬帝は、その治世において多くの批判を受けましたが、後世に大きな遺産を残したことは否定できません。まさに「罪は当代にあり、功は千秋にあり」と言えるでしょう。
