台北2月22日発(記者:楊程晨)台湾の歴史作家、張若彤氏は22日、記者に対し、「二二八事件」に関する台湾内の公式見解は、政治的対立の必要性や民間での長年の誤った情報に基づいているものが多く、厳密な検証に耐えられない結論が多いと述べました。
今年は台湾人民の「二二八」蜂起78周年です。記念日を前に、張若彤氏の「二二八事件」に関する3冊目の研究書籍『如是228』が台湾で出版されました。22日には、台北で書籍発表会が開催されました。2021年、2022年には、『究竟228』『原来228』の2冊をすでに刊行しています。
今年は台湾人民の「二二八」蜂起78周年。2月22日、台湾の歴史作家、張若彤氏の新著『如是228』発表会が台北で開催されました。記者:楊程晨 撮影
張若彤氏は取材に対し、3冊とも「二二八事件」の被害者の個々の視点から入り、人物の経験とその関連背景を語り、それによって「二二八事件」の歴史を再現していると語りました。3冊の執筆を終え、アーカイブ資料に基づいてまとめられた内容が、78年前に実際に何が起こったのかを示すことができることを願っています。
新著発表会に出席した台湾「二二八記念館」の元館長、廖継斌氏は、歴史的記録を通じて事件の真相を再現する研究者がいることを喜んでいます。台湾では、このような声を上げるには勇気が必要です。この本の内容は、「二二八事件」について一部の人々が作り上げた嘘を暴いています。
廖継斌氏は「二二八事件」の被害者の家族です。彼は2024年5月に記者会見を開き、台湾当局の公式報告書で言及されている「二二八事件」の死者約1万2千人という数字には真実の証拠が欠けており、文献資料によれば、この数字は約1200人であると述べました。彼は、「二二八」を「政治カード」として利用し、両岸の人々の感情を煽り、いわゆる「中国人が台湾人を計画的に虐殺した」と主張すべきではないと考えています。
「『二二八』を利用して民族間の憎悪を煽り、社会の対立を扇動すべきではありません」と、台湾抗日志士親属協進会の元会長、林光輝氏も述べました。より多くの人々が「二二八事件」を理解するにつれて、より多くの若い学者が「二二八」関連の歴史資料を真剣に扱い、それを世界に示すでしょう。
2月22日、新著『如是228』発表会が台北で開催され、台湾大学の元学長、管中閔氏がイベントに出席し、発言しました。記者:楊程晨 撮影
台湾大学の元学長、管中閔氏は、発言の中で、「二二八」は台湾社会の人々の心を揺さぶる重大な歴史的出来事であると述べました。その重大さゆえに、それは一部の人々によって恣意的に「飾り立てられる」べきではありません。歴史的資料に戻って何が起こったのかを見極め、アーカイブ資料の真実性を区別する必要があります。また、事件は非常に議論の余地があるため、より多くの科学的方法を用いて歴史資料を研究する学者が、感情的な発言を避け、歴史の真実を再現する必要があります。(完)
【編集:張家翰】