週末、証券監督当局の要人が「証券犯罪への厳罰化と資本市場の健全な発展」に関する重要な談話を発表しました。その中で、遊資（投機資金）がグループを組んで株価を吊り上げたり、テーマを捏造したり、ストーリーをでっち上げたりする行為は、市場価格の形成メカニズムを歪め、投資家に誤ったシグナルを送る「扇動型操作」であると指摘しました。これにより、違法者は短期的に巨額の利益を得る一方で、株価は暴落し、中小投資家が損失を被る結果となります。
このような現象は今に始まったことではありません。A株市場では、遊資による株価操作は日常茶飯事です。例えば、これまで低迷していた株がいきなりストップ高となり、その後も連続ストップ高を続けることがあります。中小投資家が識別するまでもなく、これは典型的な株価操作ですが、実際にどれだけの事例が阻止されているでしょうか。
しかし、現在の投資家は以前とは異なり、より理性的な判断をするようになっています。遊資の株価操作に加担する人は少なく、インデックス型ETFに投資する人や、高値で飛びつくことを避ける人が増えています。これは、遊資と熟練投資家との間の高度な駆け引きと言えるでしょう。
このような市場環境をどう評価すべきでしょうか。私見ですが、「水清ければ魚棲まず」という言葉があるように、遊資の株価操作があまりにも過激でなければ、ある程度の投機は容認されるべきです。遊資の活動は市場の活況を象徴し、個々の株式の収益性を高め、新たな資金の流入を促す可能性があります。もし遊資がいなければ、市場は停滞してしまうでしょう。
したがって、遊資の株価操作は規制されるべきですが、過度な規制は避けるべきです。すべてを一網打尽にしてしまうと、市場は活力を失ってしまうでしょう。
株価操作はA株市場に限った話ではありません。香港株や米国株でも同様のことが起きており、1日に数十パーセントも株価が上昇するケースもあります。これは、中国本土の遊資によるストップ高の何倍にも相当します。このように考えると、株式市場における株価操作は、ある意味で正常な現象と言えるかもしれません。最も良い管理方法は、発展と規制を両立させ、容認すべきは容認し、積極的に奨励すべきは奨励し、一律的な対応を避けることです。
今回の報道を受けて、当局からの牽制が入ったように感じます。最近、ハイテク関連株を中心にテーマ株投機が過熱しており、ストップ高が頻発しています。このような状況下で、当局が警告を発したことは、テーマ株投機、あるいはハイテク株への過度な期待を冷ますためのものなのでしょうか。私は、差別化して考える必要があると思います。ハイテク分野のリーダー企業や、真に革新的な技術を持つ企業への投資は、市場における「成長投資」であり、大きな影響はないでしょう。短期的な変動があったとしても、ハイテクの大きな流れは変わりません。
本当に警戒すべきは、いわゆる「コンセプト株」や、連続ストップ高を記録している株です。この影響がどれほど大きいかは、現時点では判断が難しいですが、テーマ株投機の沈静化が、本質的なテクノロジー株にも一時的な影響を与える可能性があることを警戒しておくべきでしょう。
来週のA株はどうなる？
A株のハイテク株も、香港株の急騰も、来週は警戒すべき時期に来ていると思います。金曜日に証券株が急騰しましたが、これは良い兆候であると同時に、悪い兆候である可能性も秘めています。なぜなら、今回の株価上昇において、証券株は主流ではなかったからです。ハイテク株が大幅に上昇した後、証券株が上昇したことは、短期的な上昇相場が終焉を迎える可能性を示唆しているかもしれません。証券株の形状から判断すると、上昇トレンドを牽引する条件は揃っていません。したがって、金曜日の上昇は単なる遅行高と見なすことができます。一般的に、このような現象は短期的な上昇相場が終わりに近づいているサインであることが多く、警戒が必要です。
ハンセンテック指数もA株のハイテク株も、中長期的には強気の見方を維持していますが、短期的には上昇幅が大きすぎるように感じます。特に、ハンセンテック指数は昨年2月から今年にかけて、3000ポイントから5800ポイントまで上昇し、ほぼ倍増しています。これは、大きな利益確定の圧力が蓄積されていることを意味します。皆が強気の状態にある今こそ、ポジション管理を徹底する必要があります。
現在の上海総合指数の週足チャートを見ると、調整局面はまだ終わっていないように感じます。テクニカル的には、もう一度底値を試す必要があり、その後徐々に上昇していくというのが、今後の主要なシナリオとなるでしょう。したがって、私の見解としては、来週市場が高値を更新した場合、短期的に適度な減益を行う可能性が高いと考えています。特に、最近上昇幅の大きいファンドについては注意が必要です。
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