中華文明五千年の始祖とされる軒轅黄帝。その血を引く一族とは一体…?今回は黄帝ファミリーに迫り、知られざる真実を大公開!
黄帝は生涯で4人の妻を娶りました。最も有名なのは正妻の嫘祖(ルイズ)。黄帝と同時代に生まれ、結婚後には2人の息子を授かりました。嫘祖の死後、黄帝は女節(ジョセツ)という女性を妻に迎えました。彼女は夢の中で虹が体に降り注ぐ幻覚を見た後、朱璇(シュセン)という息子を産んだと伝えられています。
女節に関する歴史的な記録は多くありません。黄帝の3番目の妻は彤魚氏(トウギョシ)といい、主に日常生活を支えたとされています。彼女は良妻賢母であり、料理の祖先とも呼ばれています。そして、黄帝が最も愛した4番目の妻は嫫母(ボボ)。彼女は中国史上有名な醜女の筆頭に挙げられます。槌のような顔で鼻はへこみ、肌は浅黒かったと言われています。しかし、黄帝は彼女の道徳心の高さに惹かれ、彼女を例に「醜いことは問題ではない。女性の醜さで最も恐ろしいのは、心の美徳の欠如である」と説いたそうです。
黄帝の妻たちは歴史的にあまり目立っていませんが、黄帝の娘である女魃(ジョバツ)は一風変わった特技を持っていました。彼女が現れる場所は常に干ばつに見舞われたのです。そのため、彼女は干ばつを引き起こす悪名高い存在として知られ、後に旱魃(カンバツ)と呼ばれるようになりました。もちろん、これが真実かどうかを確認する方法はありません。しかし、旱魃の伝説は古くから存在し、『詩経』には「旱魃は残酷で、まるで燃えるようだ」という詩があります。古代神話『山海経・大荒北京』には、黄帝と蚩尤(シユウ)が戦った際、蚩尤が風伯(フウハク)と雨師(ウシ)を呼び風雨を操ったのに対し、黄帝は女魃を呼び風雨を鎮め、蚩尤を打ち破ったと記されています。その後、女魃は人間界に長く留まり、人間の悪い気に染まって天界に戻れなくなり、地球上で暮らすことになりました。彼女が住む場所には一年中雨が降らないと言われ、旱魃の仕業だと考えられています。