呂陶(りょとう)って誰?北宋時代の切れ者エリート官僚にして、心に染み入る詩を作るスゴイ人なんです!今回は、そんな呂陶の魅力に迫ります!
眉州彭山出身の呂陶は、科挙に合格後、トントン拍子に出世街道を爆走!熙寧変法、元祐更化…激動の時代を駆け抜けました。
とにかく真面目で正義感が強く、民のために粉骨砕身!その熱い生き様は、現代人の心にもグッとくるはず!
「修身、斉家、治国、平天下」をモットーに、ひたすら高みを目指した呂陶。朝廷でも地方でも、ズバズバ意見しちゃうんですから、アッパレ!
さらに驚きなのが、あの蘇軾(そしょく)と親戚だったという事実!蘇軾が息子の嫁に呂陶の娘を熱烈アプローチした手紙が残ってるんですよ!
さて、ここからは呂陶の珠玉の詩をご紹介!日常の風景や心情を、情感たっぷりに歌い上げています。
1、「乍暖可愛」:春の訪れを喜ぶ、心温まる一首。
呂陶〔宋代〕
馬蹄経歳踏紅塵,閏腊光陰已覚春。
遅日暖風真可愛,年年長是伴行人。
2、「見嘉陵」:嘉陵江の美しさに目を奪われる!
呂陶〔宋代〕
嘉陵江水潑藍青,徹底澄光明鑑形。
一葉釣舟真自在,漁翁應是醉還醒。
3、「即事五首 其一」:夕暮れ時の風景を切り取った、叙情的な作品。
呂陶〔宋代〕
斜日半山隠隠,暮雲千里濛濛。
北望黄昏微月,西来頃刻清風。
4、「過張彦輔所居二首 其一」:都会の喧騒を忘れ、自然の中で癒されるひととき。
呂陶〔宋代〕
城里塵埃空自忙,暫来城外覚清涼。
臨池静坐有餘味,雨後荷花無限香。
5、「即事五首 其二」:世俗を離れ、静かに自分と向き合う。
呂陶〔宋代〕
閉門可以羅雀,垂釣何必求魚。
有耳倦聞俗事,無心更読閑書。
6、「秋晩」:秋の深まりを感じながら、自然を愛でる。
呂陶〔宋代〕
九月西風未肯涼,信知時節類炎荒。
騷人不念天涯遠,只愛青山對碧湘。
7、「長江道中」:旅の疲れと、美しい景色が織りなすコントラスト。
呂陶〔宋代〕
春昼長江道,行人倦阻長。
山花雜紅白,壟麦半青黄。
灘外郵亭出,松間縣舍藏。
簿書聊寓目,回轡已斜陽。
8、「二月一日郡郊賞花得郊字」:春の訪れを祝い、花を愛でる宴。
呂陶〔宋代〕
春仲方迎朔,花農已滿郊。
曉園香散路,晴樹錦垂梢。
耽勝為高會,通歡有淡交。
芳時去尤速,吟賞莫輕抛。
9、「金竹」:黄金色の竹に、不屈の精神を重ねる。
呂陶〔宋代〕
修竹已可愛,況復如黄金。
天地與正色,雪霜堅此心。
雲芝生有節,栗玉種成林。
回首渭川遠,山間饒翠陰。
10、「和正月二日游碑堂寺二首 其一」:新春の喜びと、平和への願い。
呂陶〔宋代〕
農事初興欲及時,東城風物又春熙。
出郊開燕始今日,迎馬獻花才幾枝。
萬室遊人方雜遝,三竿煦景漸舒遲。
乖崖真得綏懷術,八十年間俗不知。
【声明】図源ネットワーク、著作権は原作者に帰属します。著作権問題に関わる場合は、速やかにご連絡ください。